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  未完のルポ  

焙煎を始めて数ヶ月が経ちました。
毎回簡単に記録をつけているけど数字やメモだけだとどうも単調になりがちでマンネリ(-。-;)
レポートもたまってきたことだし、記憶が鮮明なうちに書き残しておこう。

---------- file.1 焙煎を始めよう!----------

焙煎を始めた動機は「焙煎への道」で書いていますので、興味があれば見てください。
まず、焙煎をするには生豆 (なままめ) と焙煎機を用意しなければ始まりません。
どちらもネットで簡単に手に入れることができますが、生豆ってみたことありますか?

生豆    焙煎豆
生豆                       焙煎豆

1450年頃まではコーヒー豆を焙煎するということはされておらず、生豆を煮て柔らかくしたものを食べたり、その上澄みを飲んでいたそうです。
どんな味なんでしょうねぇ‥‥せっかくだから試しに飲んでみましょう。(だいたい想像つくけど)

生豆の煮出し生豆一掴み分を軽く洗って煮る  生豆煮汁7分ボイルした生豆の煮汁

しばらく換えていない水槽の水みたいに濁っています‥‥。煎ってないので当然香ばしい香りは全くなく、青臭いだけです。
無味だけどほんの少し酸味があって、お世辞にも美味しいといえません。というかマズい (^o^;)
なんか体が拒絶してるようで、飲んだ後1時間ほど胸焼けしましたw
550年前までこんなのを飲んでたのかあ。やっぱりコーヒー豆は焙煎に限りますね。

生豆はネットで偶然見つけたお店でブラジルとグァテマラを、計1.4kg分買いました。
次は焙煎機。形、焙煎量、値段も様々で迷うんだよね〜これが(^-^;。 左から安い順に並べてみました(値段は店によって多少上下します)
手網みロースターいるいる煎り上手 ロースターキット ハンドロースター ハリオ 手動ロースター ユニオン手動式サンプルロースター ユニオン自動式サンプルロースター

手網ロースター
いるいる
煎り上手
遠赤コーヒー焙煎キット(カセットコンロ用タイプ)
ハンドロースター HR-01S 自家用手回し焙煎機
HARIO(ハリオ)【コーヒーロースター・レトロ】
手動ロースター
ユニオン サンプルロースター 手動式 (テストスプーン付)
サンプルロースター 電動式 LP

ホームローストとしてはこれくらいでしょう。2千円前後の手網みから、6万円前後の電動式が候補になると思います。
参考までに、業務用の高〜いのなら360万円くらいのがネットで買えます。趣味じゃ死ぬまでに元取れん(+_+)
この中から選ぶわけですが、せっかく焙煎するんだし初めから機械任せにしたくなかったので、手動式にしました。自動式高いし。
それに、あまり焙煎容量が少ないと頻繁に焙煎しないといけないので、楽しむどころか途中で面倒になるかもしれません。
週に1度くらいならできそう。え〜、コーヒー1杯の豆量は約10g。1日に2、3杯(20〜30g)飲むから、1回あたりの焙煎容量は100g以上ほしいなあ‥
などと考えて条件を絞ってネットを見ていると、焙煎機を自作している方がけっこういるじゃないですか!
自作するくらいとことん凝ってみるのも面白いかも。日曜大工程度で作れる物はないかと、焙煎機の作り方を紹介しているHPを探しました。
最終的に気に入ったのが フレーバーコーヒーさんの「ミルク缶焙煎機」
単純な構造のわりに長所が多いらしい。安価だしこれならすぐに作れそうということで、仕事の合間に作りました。

ミルク缶焙煎1号機
ミルク缶焙煎1号機

お手本のモノと比べるとかなりショボいけど、これでなんとか焙煎できそうだ!

---------- file.2 初焙煎 ----------

焙煎度の呼び名が分らないと話が進められないので、画像を載せておきます。

焙煎度 (Wikipediaより引用)

日本では焙煎度は8段階に分けられています。一番左の緑色は生豆。
左の茶色からライト、シナモン、ミディアム、ハイ、シティ、フルシティ、フレンチ、イタリアンです。
本来は客観性を確保するために色彩計 (色差計) を使って数値化 させるんですが、 それは国際照明委員会 (CIE) とか国レベルでの話。
大抵は業者によって差があり、ある会社のシティローストが他社のフルシティローストより濃いなんてこともあります。
なので、ここでの記録は主観的なものと思っていてください。
ちなみにイタリアンローストからさらに焙煎を進めると炭化しちゃいますが、焙煎は豆を焼くのとは違います。
焙煎とは"豆に熱を与えて成分を化学変化させる"ことです。この認識が意外と重要なんです。
ライトローストからイタリアンローストまでの焙煎過程で、通常は2回豆がパチパチとポップコーンのように弾けます。これをハゼるといいます (1ハゼ、2ハゼ)。

講釈はこのくらいにして、さてここから本題 ------
---- 豆はブラジルサントスNo.2を100g。
ハンドピックしていない豆を買ったので、異物や欠点豆を取り除かなければならない。
でもどれが欠点豆なんだ!?
参考にと写真を見たが、何しろ初めてのことなので取捨選択の基準が分からない。
とりあえず この豆のエキスは飲みたくないなと思うものを取り除いていく。
欠点豆は100g中10個。虫食い豆が多かった‥
用意するものはうちわ、軍手、金属製のザル、ストップウォッチ (無かったので携帯のカウントダウンタイマーで間に合わせる)。
そして、ハンドピックして良質になったであろう豆をミルク缶焙煎1号機に投入!
火力はよく分からないがひとまず中火にした。
焦がしてしまうと味が台無しになるので、それだけは気をつけて焙煎機を熱源から15cm程度離す。
そしてチャーハンを作る時の様に1秒間隔で振る。
力加減が分からず、時々豆が飛び出して辺りに散乱するが気にしない 。(気にせーよ)
数分して青臭いニオイを出しながら、クッキーのようなキツネ色に変わっていく。
‥‥しかしまだ1ハゼが来ない (-_-;)
ようやくパチパチ聞こえてきたかと思い、タイマーを見るとすでに17分経過。
仕入れた情報と比べると、時間がかかり過ぎている。(どーでもいいが、カウントダウンなのでいちいち逆算しなくちゃいけないのが面倒だ。)
豆の色を見ようと缶の中を覗き込むと、けっこうな茶色に見えた。
ここで急に煙がモクモクと出てきて、狙いの焙煎度を決めずに始めたことを思い出しパニック!
煙にビビってしまい、2ハゼを待たずして慌てて火を止める。
すぐさま豆をザルに移し、うちわでせっせと冷却すること4、5分。
仕上がりは ----- 冷静に見てみると色はそんなに濃くなくて、主観でミディアムロースト。浅煎りかぁ
全体的に煎りムラがあり、少々スモーク臭を感じる。
気になるお味は5段階評価で香り1、酸味4、苦味・甘みは0という結果になった。

<メモ> 原因と対策

煎りムラ:原因は撹拌不足か。 対策は、豆にまんべんなく熱が通るようイメージして、しっかり缶を振る。
香りが少ない:原因は1ハゼまでの時間のかけすぎか。要するに熱量不足。対策は熱源からの距離に気をつけること。
スモーク臭:原因が解からないので、対策はこのまま2回目に先送りとする。
また重大な問題として、底部に開けた穴と穴の間に豆が数個挟まっていた。
やはり穴の大きさと間隔は、豆の膨張率を計算してきちんと開ける必要がありそうだ。

1号機底部底部。穴の位置や大きさがバラバラ。

銘柄 欠点豆 1ハゼ 2ハゼ 火止め 焙煎度 仕上がり テイスト
ブラジルサントスNo.2 100g 10 17分 19分30秒 ミディアム 全体的に煎りムラあり。少々スモーク臭を感じる。 香り1、酸味4。苦味や甘みはなし。


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